サンディエゴ・パドレスの公式マスコットは「スウィンギング・フライアー(The Swinging Friar)」である。パドレス公式のペトコ・パーク A-Z ガイドは、このキャラクターがメジャー昇格前から存在したと記す。まずパシフィック・コースト・リーグ時代のパドレスでマスコットを務め、1961年にマスコットとして選ばれた。名前の由来は球団名「Padres」と同じで、1769年のスペイン・ミッションを築いたフランシスコ会の修道士(friar)にさかのぼる。よく混同されるサンディエゴ・チキンは、公式マスコットではない(いずれも 2026-08-12取得)。
この記事でわかること
- 公式マスコットの正式名称と、パドレス公式が明記している採用年(1961年)
- 「Padres」「Friars」「friar」がつながる由来と、サンディエゴ・チキンとの決定的な違い
- 球場でフライアーに会えるのかについて、公式が書いていることと、書いていないこと
事実はすべて 2026-08-12 に、パドレス公式・MLB.com・米国国立公園局(NPS)から取得した。英語表記は The Swinging Friar の1通りだが、日本語は「スウィンギング・フライヤー」とも書かれる。指しているのは同じキャラクターで、本サイトは「スウィンギング・フライアー」に統一する。
パドレスのマスコットを鶏だと記憶していても、無理はない。あの鶏はサンディエゴで50年以上目立ち続けてきた。
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1. 結論:公式マスコットは「スウィンギング・フライアー」1体だけ
公式マスコットは1体しかいない。パドレス公式のペトコ・パーク A-Z ガイドに、そう書いてある。
“The Swinging Friar” is the official mascot of the San Diego Padres. This fun-loving character pre-dates the Major League Padres, first serving as the mascot for the Pacific Coast League Padres. He was chosen as the mascot in 1961 and has become a Padres fixture.
訳すと、こうなる。スウィンギング・フライアーはサンディエゴ・パドレスの公式マスコットである。この陽気なキャラクターはメジャーリーグのパドレスより前から存在し、まずパシフィック・コースト・リーグのパドレスでマスコットを務めた。
1961年にマスコットとして選ばれ、以来パドレスに定着している。出典は San Diego Padres 公式|Petco Park A-Z Guide(2026-08-12取得)。
要点を1枚にまとめる。
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| 正式名称(英語) | The Swinging Friar |
| 日本語表記(本サイト統一) | スウィンギング・フライアー |
| 位置づけ | サンディエゴ・パドレスの公式マスコット |
| マスコットに選ばれた年 | 1961年 |
| メジャー昇格前の所属 | パシフィック・コースト・リーグ時代のパドレス |
| 球団のMLB参入 | 1969年 |
| 球団の初シーズン | 1936年(パシフィック・コースト・リーグ) |
| 姿 | サンダルを履き、バットを振る修道士 |
1961年という年が効いてくる。パドレスがMLBの球団になったのは1969年なので、マスコットのほうが8年先輩である。
球団そのものの初シーズンは1936年で、当時はパシフィック・コースト・リーグに所属していた。出典は MLB.com|How they came to be called the Padres(2026-08-12取得)。
採用年を1961年ではない年で紹介する記述も見かける。ただしパドレス公式に書いてあるのは1961年で、本記事は公式の数字だけを採る。球団史で数年ずれると、前後関係が丸ごと入れ替わる。
2. 由来:なぜ修道士がバットを振っているのか
由来は宗教ではなく、街の成り立ちの話だ。MLB.com は球団名について、こう説明している。
「Padres」はサンディエゴの歴史への敬意である。南カリフォルニア初のスペイン人入植地を築いたのは、フランシスコ会の修道士たち、フニペロ・セラ神父とガスパール・デ・ポルトラだった。
「Padre」はスペイン語で「父」または「修道士」を意味する。この名は1769年にカリフォルニア初のスペイン・ミッションを設立した聖職者に、直接由来する。 出典は MLB.com|Padres の名の由来(2026-08-12取得)。
セラ神父の素性は米国国立公園局が記している。フニペロ・セラ(1713-1784)はスペインのマヨルカ島に生まれたフランシスコ会士だ。カリフォルニア沿岸で活動した(U.S. National Park Service・2026-08-12取得)。
言葉の対応を整理しておく。
| 語 | 意味 | パドレスでの使われ方 |
|---|---|---|
| padre | スペイン語で「父」「修道士」 | 球団名 Padres の語源 |
| friar | 修道士(英語) | 愛称 the Friars、マスコット名 |
| Franciscan | フランシスコ会の | セラ神父が属した修道会 |
| Swinging Friar | バットを振る修道士 | 公式マスコットの名前 |
つまり「フライアーズ(the Friars)」はパドレスの愛称であり、スウィンギング・フライアーはその愛称をそのままキャラクターにしたものだ。MLB.com も、球団の複数のロゴが「サンダル履きの修道士がバットを振る姿」を採ってきたと書いている。
修道士がバットを振るという設定は、初めて見ると脈絡がないように映る。筆者も最初はそう思った。だが由来をたどると、これ以上ないほど地元の話だった。
3. サンディエゴ・チキンは、パドレスの公式マスコットではない
ここが最も間違えられる。そして1文で決着する。MLB.com はサンディエゴ・チキンについて、こう書いている。
Although never the Padres’ official mascot, the Chicken began making appearances at Qualcomm Stadium in 1977 as a promotional tool for KGB radio.
パドレスの公式マスコットだったことは一度もなく、チキンは1977年に KGB ラジオの販促としてクアルコム・スタジアムに登場し始めた、という意味になる。出典は MLB.com Cut4(2026-08-12取得)。
成り立ちも球団とは関係がない。1974年3月、サンディエゴ州立大の構内に KGB ラジオの担当者が現れ、着ぐるみを着る学生を探していた。時給2ドル、動物園でイースターエッグを配る1週間の仕事だった。
手を挙げた Ted Giannoulas が、その場で採用された。彼はその後、自らパドレスの試合に行くと志願している(The Famous Chicken 公式サイト・2026-08-12取得)。
「公式」と「有名」を切り分けると、次のようになる。
パドレス周辺のキャラクターを、公式サイトの記載だけで仕分けした(すべて 2026-08-12取得)
| 名称 | 公式マスコットか | 公式の記載 | 公式が示す起点 |
|---|---|---|---|
| スウィンギング・フライアー | 公式マスコット | 「the official mascot of the San Diego Padres」 | 1961年にマスコットとして選ばれた |
| サンディエゴ・チキン(The Famous Chicken) | 該当しない | 「Although never the Padres’ official mascot」 | 1977年にKGBラジオの販促として登場 |
| PadSquad | 該当しない | 出演リクエストの対象として Friar と並記 | 記載を確認できず |
| Paw Squad | 該当しない | 「the Padres furry friends」 | 2022年に導入 |
公式マスコットという肩書きは、有名さではなく球団が誰に与えたかで決まる。 パドレスがそれを与えているのはフライアーだけである。
混同が起きる理由は分かる。チキンのほうが露出が長く、動きも派手だ。鶏だと覚えていた人は、間違えたというより、正しく記憶していた別の話とつながってしまっただけである。
筆者も調べ始めた時点では、両者を同じ棚に置いていた。
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4. 球場で会えるのか:公式が書いていることと、書いていないこと
パドレス公式のA-Zガイドには見出し語が79件ある。そのうちマスコットに触れているのは1件だけだ。
A-Zガイド 79見出しのうち、マスコットの説明は1件だけだった(2026-08-12取得)
| 集計項目 | 結果 |
|---|---|
| A-Zガイドの見出し語 | 79件 |
| マスコットを説明する項目 | 1件(SWINGING FRIAR) |
| その項目に書かれていること | 正式名称/公式マスコットである旨/PCL時代からの存在/1961年に選ばれたこと |
| 登場する場所・イニング・撮影可否 | 記載なし |
集計方法:A-Zガイドの HTML を取得し、太字の大文字見出しを機械的に数えた。本文中の強調1件を除外している。英文ガイドを端から数える作業には、想像していたより時間を使った。
だから本記事は「何回裏にどのあたりに現れる」とは書かない。公式に無いことを書けば、それは案内ではなく創作になる。 公式に確認できる接点は、次の2つだけである。
1つ目は、出演リクエストだ。 パドレス公式は「PadSquad / Friar Appearance Request」というフォームを置いている。ページの説明文はこうだ。
Request a special appearance from the PadSquad or Friar at your next event.
次のイベントに PadSquad や Friar の特別出演をリクエストできる、という意味になる。出典は San Diego Padres 公式(2026-08-12取得)。
2つ目は、Paw Squad という別の存在だ。 2022年に導入され、Diego・Sunny・Rookie の3頭で構成される。2026年シーズンは毎週土曜にペトコ・パークにいる。
一部の日曜には Petco Love と Shelter to Soldier が Gallagher Square に犬を連れてくる。出典は San Diego Padres 公式|Paw Squad(2026-08-12取得)。公式は彼らを「the Padres furry friends」と呼び、マスコットとは書いていない。
着ぐるみとして球場に立ち始めた年を、この記事は書かない。
パドレス公式が明記しているのは「1961年にマスコットとして選ばれた」までである。着ぐるみのマスコットが球場に立つようになった時期は、パドレス公式・MLB.com のいずれにも、2026-08-12 時点で記載を確認できなかった。
ロゴやキャラクターとして採用された年と、着ぐるみが登場した年は別の話だ。混ぜて書けば、読者は誤った年を持ち帰ることになる。
推測:公式が着ぐるみ化の時期を書いていないのは、球団広報にとって重要なのが「誰が公式マスコットか」であって「いつ着ぐるみになったか」ではないためだと考えられる。公式の記載が増えた時点で追記する。
5. ロゴとしてのフライアーは、いつユニフォームに戻ったのか
パドレスは1991年にブルーへ移行し、2020年にブラウンへ戻った。フライアーのロゴは、その両方の時代で袖に残っている。
そのブラウンが日本でどう受け取られているかは パドレスのキャップはなぜ人気?316語で実測 で数えた。日本の正規流通が並べるパドレスのキャップ285点のうち、過半の148点(51.9%)はチームカラー以外の色だった。
2011年11月9日の球団公式リリースは、こう説明している。球団はスウィンギング・フライアーのロゴを修正した。使ったのは、パドレス史の初期にあったオリジナルのクラシック・フライアーである。
色だけを、当時着ていた青と白に合わせて更新した。これは白いジャージの袖のパッチに入る(San Diego Padres 公式リリース・2026-08-12取得)。
2019年11月9日には、2020年からのブラウン&ゴールドが発表された。MLB.com はこう書いている。
The Swinging Friar logo adorned all three jerseys on the sleeve.
新しい3種類のジャージすべての袖に、フライアーが入った。 同じ記事は、球団が最初の22年はブラウン系を着ていたこと、1991年にブルーへ移行したことにも触れている(MLB.com・2026-08-12取得)。
年表にすると、線が1本につながる。
| 年 | 出来事 | 公式ソース |
|---|---|---|
| 1936 | 球団の初シーズン(パシフィック・コースト・リーグ) | MLB.com |
| 1961 | スウィンギング・フライアーがマスコットに選ばれる | パドレス公式 A-Z ガイド |
| 1969 | パドレスがMLBに参入 | MLB.com |
| 1991 | ユニフォームがブルーへ移行 | MLB.com |
| 2011-11-09 | 初期のクラシック・フライアーを青白仕様で復活。白ジャージの袖へ | パドレス公式リリース |
| 2019-11-09 | 2020年からのブラウン&ゴールドを発表。フライアーは3種すべての袖へ | MLB.com |
色は変わり、名前は変わっていない。1961年から数えて60年以上、同じ修道士が同じ振りで打席に立ち続けている。
6. よくある質問
パドレスのマスコットの名前は何ですか?
「スウィンギング・フライアー(The Swinging Friar)」です。パドレス公式のペトコ・パーク A-Z ガイドが「サンディエゴ・パドレスの公式マスコット」と明記しています。日本語では「スウィンギング・フライヤー」と書かれることもありますが、同じキャラクターを指します。英語表記は The Swinging Friar の1つだけです(2026-08-12取得)。
スウィンギング・フライアーはいつからパドレスのマスコットですか?
パドレス公式は「1961年にマスコットとして選ばれた」と明記しています。パドレスがメジャーリーグの球団になったのは1969年なので、マスコットのほうが8年早い計算です。球団そのものの初シーズンは1936年で、当時はパシフィック・コースト・リーグに所属していました。なお、着ぐるみのマスコットとして球場に立ち始めた時期は、2026-08-12時点で公式に記載を確認できませんでした。
なぜパドレスのマスコットは修道士なのですか?
球団名の由来が、そのままマスコットになっているためです。MLB.com によれば「Padre」はスペイン語で「父」または「修道士」を意味します。球団名は1769年にカリフォルニア初のスペイン・ミッションを設立した聖職者に直接由来します。南カリフォルニア初のスペイン人入植地を築いたのは、フランシスコ会修道士のフニペロ・セラ神父とガスパール・デ・ポルトラでした。パドレスは愛称でも「the Friars(フライアーズ)」と呼ばれます。
サンディエゴ・チキンはパドレスのマスコットですか?
違います。MLB.com は「パドレスの公式マスコットだったことは一度もない」と明記しています。チキンは1977年に KGB ラジオの販促としてクアルコム・スタジアムに登場し始めた存在です。中に入る Ted Giannoulas は1974年3月にサンディエゴ州立大で時給2ドルの仕事として雇われ、その後みずからパドレス戦への参加を志願しました。有名ではありますが、球団の公式マスコットではありません。
ペトコ・パークでスウィンギング・フライアーに会えますか?
会える場所や時間を、パドレス公式は公開していません。A-Zガイドの見出し語79件のうちマスコットの項目は1件だけです。そこに書かれているのは、正式名称・公式マスコットである旨・1961年に選ばれたことの3点だけでした。一方で公式は「PadSquad / Friar Appearance Request」というフォームを置き、イベントへの出演リクエストを受け付けます。また2022年に導入された Paw Squad の3頭は、2026年シーズンは毎週土曜にペトコ・パークにいると公式が案内しています。
スウィンギング・フライアーは今もユニフォームに入っていますか?
入ったままです。2019年11月9日に発表された2020年からのブラウン&ゴールドについて、MLB.com はこう書いています。「Swinging Friar のロゴが3種類すべてのジャージの袖に入った」。それ以前の2011年11月9日、球団公式リリースは初期のクラシック・フライアーを青と白に合わせた色で復活させると発表しました。用途は白いジャージの袖パッチです。色は変わっても、フライアーは残り続けています。
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出典・参考リンク
すべて 2026-08-12 に取得。
- San Diego Padres 公式|Petco Park A-Z Guide(SWINGING FRIAR の項・公式マスコットの定義・1961年)
- MLB.com|How they came to be called the Padres(球団名の由来・1936年・1969年・1769年のミッション)
- MLB.com Cut4|San Diego Chicken(公式マスコットだったことは一度もない・1977年)
- The Famous Chicken 公式サイト|Biography(1974年3月・KGBラジオ・時給2ドル)
- San Diego Padres 公式|Paw Squad(2022年導入・毎週土曜・Diego / Sunny / Rookie)
- San Diego Padres 公式|PadSquad / Friar Appearance Request(出演リクエスト)
- San Diego Padres 公式リリース|Padres unveil new uniform design and logos(2011-11-09・クラシック・フライアー復刻)
- MLB.com|Padres unveil brown uniforms for 2020(2019-11-09・3種すべての袖)
- U.S. National Park Service|Spanish Missions in the United States(フニペロ・セラ 1713-1784・フランシスコ会)
現地へ行く前に持ち物を確認|透明バッグ30.5cm・レンズ15.2cmまで →
メガホンも応援バットも入口で止まる。公式規定を先に見ておきたい。
初出:2026-08-12
最終データ確認:2026-08-12(パドレス公式 A-Z ガイド・MLB.com・The Famous Chicken 公式・米国国立公園局から取得)
次回レビュー予定:2027-08-12(エバーグリーン記事のため年1回)
筆者:パドレスヘッズ(運営者情報)
訂正の連絡先:お問い合わせ
本記事はサンディエゴ・パドレスおよびMLBとは無関係の非公式ファンサイトの記事である。マスコットの名称・採用年・球団史の記述は、上記の公式ソースに基づく。球団は演出やイベント内容を予告なく変更する場合があるため、来場前には公式サイトの最新の記載を確認してほしい。本記事はMLBおよびパドレスのロゴ・キャラクター画像を一切使用していない。


