松井裕樹の球種は5種類|3年分の使用率と空振り率

松井裕樹の球種アーセナル データカード(フォーシーム38.5%・スライダー30.2%・スプリット24.3%、スライダー空振り率44.7%)選手情報

松井裕樹(Yuki Matsui・サンディエゴ・パドレス・背番号1・左腕リリーバー)は2026年、フォーシーム・スライダー・スプリット・スイーパー・シンカーの5球種を投げている。使用率はフォーシーム36.7%・スライダー30.9%・スプリット26.3%で、この3球種が全体の93.9%を占める。決め球はスプリット(空振り率47.8%)とスライダー(同39.0%)の2枚だ(出典:Baseball Savant(Statcast)・2026-09-09取得・942球)。

この記事でわかること:

  • 2026年の球種5種の割合・被打率・空振り率(1枚の表)
  • 2024→2025→2026年の3年変遷──スライダーが「消えて、戻ってきた」までの数字
  • シーズン成績という結果を、球種データという理由から読む視点(最新の数字は§6の自動更新表)

球種の名前だけなら、MLB公式アプリでも確認できる。ただ、球種名が分かっても、その球が効いているのかどうかまでは分からない。本記事の役割はその先にある。割合・被打率・空振り率を3年分そろえ、日本語で読める1枚の表にすることだ。数値はすべてBaseball Savant(Statcast)とMLB Stats APIの一次データで、取得日を明記した。

なお、松井を含むパドレス日本人選手の全体像は別記事にまとめている。まず全体を掴みたい方は「パドレスの日本人選手は歴代6名|現役3名と全員の系譜」からどうぞ。歴代6名・現役3名の現況を1ページで確認できる。


1. 松井裕樹の球種は5種類【2026年の割合と成績】

2026年の松井裕樹は5球種を投げている。9月8日の登板までの全942球の内訳が、次の表だ。

球種投球数使用率被打率空振り率奪三振率期待被打率
フォーシーム346球36.7%.23425.3%18.1%.195
スライダー291球30.9%.13239.0%25.4%.175
スプリット248球26.3%.16147.8%40.8%.141
スイーパー31球3.3%.20027.3%60.0%.238
シンカー(ツーシーム)26球2.8%.00010.0%0.0%.104

出典:Baseball Savant(Statcast)・2026-09-09取得

指標の意味は次のとおり。whiff%やxBAといった略号が並ぶと身構えるが、初めての方はここだけ押さえれば読み進められる。

  • 空振り率(whiff%):スイングされたうち空振りになった割合。決め球の質を示す
  • 期待被打率(xBA):打球の速度と角度から算出した「本来なるはずの被打率」。実際の被打率との差は運の振れを示す

この表の読みどころは3つある。

  1. 主力は3球種。フォーシーム・スライダー・スプリットで全体の93.9%を占める
  2. スイーパー31球・シンカー26球は小標本。この2球種の被打率・空振り率は参考値にとどめる
  3. 松井はリリーフ投手である。1登板1イニング前後の中で、この5枚を使い分けている

とくに2つ目は落とし穴になりやすい。シンカーの被打率.000は目を引くが、26球である。ここを根拠に語り出すと、たいてい外す。

シーズン途中のデータではあるが、主力3球種はいずれも240球を超えており、傾向を語れる標本になっている。

松井がブルペン全体のどこにいるかも数字で出せる。2026年にパドレスで投げた22投手を、リリーフ12人と先発10人に分けて球種を並べたのがパドレスのリリーフ12投手の球種である。

同記事の2026-08-19取得のデータでは、リリーフの決め球で最も被打率が低いのは松井のスライダーだった。本記事の数値は2026-09-09取得なので、同じ球でも値は一致しない。


2. 決め球はどれか?──空振り率はスプリット47.8%・スライダー39.0%

2026年の松井裕樹の決め球は、スプリットとスライダーの2枚である。

  • スプリット:空振り率47.8%・被打率.161・奪三振率40.8%
  • スライダー:空振り率39.0%・被打率.132・期待被打率.175

空振り率47.8%とは、打者がスイングした10回のうち4.8回が空振りという意味だ。振ってもらえれば、半分近くバットに当たらない。スライダーの被打率.132は、およそ「15打数2安打」のペースである。

しかも、スライダーの期待被打率は.175と低い。打たれていないのは運ではなく、打球の質そのものを抑え込んでいる結果だ。硬い打球(打球速度95マイル以上)の割合も23.1%にとどまる。フォーシームの41.2%より18.1ポイント低い(出典:Baseball Savant・2026-09-09取得)。

39.0%と47.8%を並べると、つい「どちらが上か」を決めたくなる。だが、この2枚は同じ仕事をしていない。

筆者の見立て:2枚の役割は分かれている。奪三振率はスプリット40.8%、スライダー25.4%。三振を取りにいく最後の球がスプリット、カウントを作りながら空振りも奪えるのがスライダー、という使い分けが数字に表れている。


3. 3年間で球種はどう変わったか【2024→2025→2026】

メジャー1年目の2024年から、球種の「顔ぶれ」は毎年5種で変わらない。数字の見出しだけ追うと、3年間なにも起きていないように見える。変わったのは中身である。3年分のarsenal(球種構成)を同じ物差しで並べた(筆者作表)。

使用率の推移

球種2024年2025年2026年
フォーシーム41.0%39.5%36.7%
スライダー27.1%15.9%30.9%
スプリット24.5%32.2%26.3%
スイーパー6.4%10.7%3.3%
カーブ1.0%––
シンカー(ツーシーム)–1.5%2.8%
総投球数1,048球1,061球942球

空振り率の推移

球種2024年2025年2026年
フォーシーム19.1%17.9%25.3%
スライダー45.1%22.8%39.0%
スプリット41.1%44.9%47.8%
スイーパー33.3%43.6%27.3%

筆者作表。出典:Baseball Savant(Statcast)。3年分とも2026-09-09取得。2026年は同日時点のシーズン途中集計である。

この2枚の表から、3つの事実が読み取れる。

  1. 球種は3年連続で5種。ただし2024年のカーブ(10球)が消え、2025年からシンカーに入れ替わった
  2. スライダーは往復した。使用率27.1%→15.9%→30.9%、空振り率45.1%→22.8%→39.0%。2025年に一度「消えかけて」、2026年に戻ってきた。ただし空振り率は2024年の45.1%には6.1ポイント届いていない
  3. スプリットの空振り率だけが3年間、一度も落ちていない(41.1%→44.9%→47.8%)。松井のメジャー3年間で最も安定した武器だ

同じ表を1か月後にもう一度取ると、値は動く

当サイトは2026-08-04にも同じ表を取っている。当時のスライダーは688球時点で空振り率44.7%だった。それが942球時点では39.0%で、5.7ポイント下がっている。同じ期間にスプリットは46.5%から47.8%へ上がった。

シーズン途中の数字は、取った日で顔が変わる。1回だけ取った表を年間の実力として貼っておくと、こういうズレを自分では見つけられない。


4. なぜ2025年にスライダーは消えかけたのか

答えは単純で、結果が出なかったからである。2025年のスライダーは空振り率22.8%と、前年の45.1%からほぼ半減した。被打率は.273、期待被打率は.322まで悪化している。打たれたのは不運ではなく、球質そのものが劣化していたことを数字が示す。

この年の松井は、落ちたスライダーの穴を2つの球種で埋めた。

  • スプリット:使用率を24.5%から32.2%へ引き上げ、空振り率44.9%と主武器化
  • スイーパー:使用率を6.4%から10.7%へ倍増。被打率.056・空振り率43.6%と機能した

そして2026年、スライダーの空振り率は39.0%まで戻った。2024年の45.1%には6.1ポイント届かないが、2025年の22.8%からは16.2ポイントの回復である。それに伴い使用率は30.9%と自己最高になり、代役だったスイーパーは3.3%まで畳まれている。

1年だけ切り取れば、「スライダーを捨てた投手」にも「スライダーが武器の投手」にも見える。3年並べて初めて、往復していただけだと分かる。

筆者の見立て:2025年は「スライダーの不調を、スイーパーとスプリットの2球種で応急処置した年」。2026年は「本来のスライダーが戻り、変化球の軸を組み直した年」と整理できる。防御率が前年の3.98から改善した時期と、スライダーの空振り率が回復した時期は重なっている。防御率は結果であり、球種データはその理由を映す。

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5. フォーシームは打たれすぎなのか?──被打率.234と期待被打率.195の差

軸のフォーシームは、2026年に入って3年間で最も良い数字を並べている。

  • 空振り率25.3%は3年間で最高(19.1%→17.9%→25.3%)
  • 期待被打率.195も3年間で最も低い(.231→.231→.195)
  • 被打率.234は前年(.235)とほぼ同じ。硬い打球(打球速度95マイル以上)の割合は46.5%から41.2%へ5.3ポイント下がった

被打率.234と期待被打率.195の差は.039で、打球の質から見込まれる水準よりわずかに悪い結果が出ている。ただしこの差は、2026-08-04時点では.070(被打率.271・期待被打率.201)あった。1か月で結果が見込みのほうへ寄った、というのが正確な読みだ。

筆者の見立て:夏の途中経過だけで速球を評価すると、判断が1か月で覆る。硬い打球の割合は2024年40.3%→2025年46.5%→2026年41.2%と往復しており、上がり続けているわけではない。2027年に向けては、この割合が40%前後で落ち着くかどうかが見どころになる(出典:Baseball Savant・2026-09-09取得)。


6. 球種から見る2026年の現在地【今季成績・毎朝自動更新】

最後に、球種データの土台となるシーズン全体の数字を置く。今季の最新成績は次の表のとおりで、MLB Stats APIから毎朝自動で更新される。

登板投球回勝敗セーブ/ホールド防御率奪三振WHIP
4556.03勝1敗0S / 8H2.09621.16

今季成績は毎朝自動更新。出典:MLB Stats API(2026-09-10取得)

8月は11登板・11回2/3・自責1で、月別の防御率0.77は今季最も低い。出典は MLB Stats API 月別成績(2026-09-09取得)。9月8日のナショナルズ戦まで登板を続けており、離脱はない。

今季の防御率は、前年の3.98から明確に改善した水準で推移している。その中身を球種の言葉で言えば、スライダーの復活によって決め球が2枚に戻ったことが最大の変化である。スプリット1枚に頼った2025年と、47.8%と39.0%の2枚で空振りを取れる2026年。結果の差は、この構成の差から生まれている。

累計の数字は、月別に割ると別の顔になる。5月から8月までを月ごとに集計した推移は「松井裕樹の2026年成績|月別4区分で読む現在地」で扱っている。同記事の月別集計は2026-08-19が基準日なので、本記事の球種データ(2026-09-09取得)のほうが新しい。

3年分を同じ物差しで並べるのは地味な作業だが、こういう往復はそうしないと見えてこない。当サイトはBaseball SavantとMLB Stats APIから一次データを直接取得し、3年分を同じ集計方法で並べて分析している。数値の使い回しはせず、取得日を毎回明記する方針だ。


よくある質問(FAQ)

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出典・参考リンク


初出:2026-08-06(下書き)

最終データ確認:2026-09-09(シーズン成績は§6の表でMLB Stats APIから毎朝自動更新。球種データはBaseball Savant 2026-09-09取得分・9月8日の登板まで反映)

次回レビュー予定:2026-10-09(月次鮮度パトロールで検出)

筆者:パドレスヘッズ

修正履歴(2026-09-09):

  • 2026年の球種データを 2026-08-04取得(688球)から 2026-09-09取得(942球) へ全面更新した
  • スライダーの空振り率 44.7% → 39.0%、スプリットの空振り率 46.5% → 47.8% に改めた
  • §4 の「スライダーが2024年の水準(45.1%)まで戻った」を取り消した。9月9日時点では6.1ポイント届いていない
  • §5 の「硬い打球の割合が3年連続で上がっている」を取り消した。2024年40.3%→2025年46.5%→2026年41.2%で、往復していた
  • §6 の8月3日の登板の記述を、8月の月別成績(11登板・防御率0.77・MLB Stats API)に差し替えた
  • 2024年・2025年の球種データは再取得して全項目が一致したため、数値は変更していない
  • ⚠️ タイトルとH1の「スライダー空振り率44.7%」は2026-08-04時点の値である。2026-09-09時点は39.0%。タイトルとmeta descriptionは2026-09-09に実測値へ差し替えた(シーズン途中のレートを題に置くと毎月腐るため、率を題から外した)

本記事はBaseball Savant(Statcast)とMLB Stats APIの一次データに基づく分析であり、予想・見解を含む箇所は「筆者の見立て」ラベルで明示している。数値は執筆時点の集計であり、シーズン進行に伴い変動する。

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松井裕樹の球種は何種類?

A. 5種類です。フォーシーム・スライダー・スプリット・スイーパー・シンカー(ツーシーム)を投げています。2026年の使用率はフォーシーム36.7%・スライダー30.9%・スプリット26.3%です。この3球種が全体の93.9%を占めます(Baseball Savant・2026-09-09取得・942球)。

松井裕樹の決め球は?

A. スプリットとスライダーの2枚です。2026年の空振り率はスプリット47.8%・スライダー39.0%で、スプリットはスイングの半分近くが空振りになります。スライダーは被打率.132・期待被打率.175と、打球の質でも抑え込んでいます。

松井裕樹の球種の割合は?

A. 2026年(9月8日の登板まで・942球)は、フォーシーム36.7%・スライダー30.9%・スプリット26.3%です。残りはスイーパー3.3%・シンカー2.8%です。2025年に15.9%まで減ったスライダーを30.9%まで戻した点が、2026年の最大の変化になります。

2025年と比べて何が変わった?

A. スライダーの復活です。2025年のスライダーは空振り率22.8%・被打率.273と機能せず、使用率も15.9%に落ちていました。2026年は空振り率39.0%まで戻し、使用率30.9%と自己最高になっています。メジャー1年目の45.1%には6.1ポイント届いていません。代役だったスイーパーは10.7%から3.3%に減りました。

松井裕樹の2026年の成績は?

A. 救援の主力として登板を重ねており、防御率・WHIPとも前年(防御率3.98・WHIP 1.36)から明確に改善した水準で推移しています。最新の今季成績は本文§6の自動更新表を参照してください(MLB Stats APIから毎朝自動更新)。

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